2015年01月29日

2015年度の10kW以上太陽光の買取価格

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まず、2014年度の32円/kWhの権利取りにお忙しいみなさま、お疲れ様でございます。

弊社は権利取りをするための土地もありませんし、先立つモノもありません。また、とある方面でいろいろあって、みなさまも応援(?)するのみでございます。あ、何か余り物があったらぜひください(あつかましい)。その頃には先立つモノがなんとかなるかもしれません。

さて、そんなわけですが、40→36→32ときたんだから順当にいけば28だけど、今年はアレの年だから26でしょ、という結論になりそうな予感の2015年度の買取価格の議論の2回目が本日なされたようです。

太陽光買い取り価格「非住宅用」費用議論へ−きょう算定委 
2015/01/28
http://www.shimbun.denki.or.jp/news/main/20150128_01.html

【システム価格が安い案件を買い取り価格の算定に使うことの是非などが、議論される見込みだ。】
【再生可能エネルギー特別措置法(FIT法)では、「電力供給を効率的に行った場合の費用」や導入量の状況を勘案して買い取り価格を決めるとされている。】
【システム費用が安い事業を採用するのが適当との意見が出た。家電や自動車を対象とするトップランナー制度に近い考え方だ。】

仕様書上の仕様とお値段だけで何でも判断されるといろいろと困ったことになりそうですが、あまり書くと自分の国が世界の中心だと思っている国の方のご機嫌を損ねるのは本位ではないので自重します。

あとは、まさかないとは思いますが「土地の最安値」「造成費の最安値」「パネルの最安値」「パワコンの最安値」「工事費の最安値」で最安値の事業費を組み立てるのも大変困ったことになりますね。

禿しくゴネゴネしたソンさん・カンさんやら一部のロビーな人たちの言い値で決めちゃった前科のある【中立的な調達価格等算定委員会】が真っ当な結論を出されるのか、生暖かく妖怪ウォッチしたいと思います。

買取価格・期間等
http://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/kakaku.html

【調達価格や調達期間は、各電源ごとに、事業が効率的に行われた場合、通常必要となるコストを基礎に適正な利潤などを勘案して定められてます。具体的には、中立的な調達価格等算定委員会の意見を尊重し、経済産業大臣が決定します。】

・・・だったそうなのですが、中立といいますか、お上のアレといいますか、であります。

それはさておき、議事要旨や配布資料、議事録は調達価格等算定委員会 ( http://www.meti.go.jp/committee/gizi_0000015.html ) からダウンロードできますが、資料の中には結構興味深いデータがあります。

資料3 前回のご指摘事項について(PDF形式:984KB)
http://www.meti.go.jp/committee/chotatsu_kakaku/pdf/017_03_00.pdf

ページ番号2 【このうち、「適正な利潤」以降の3つの勘案事情は、議員修正で加えられたものである。】
→「オレたちのせいじゃないよ、議員がゴネゴネしたせいだよ。」

ページ番号2 【利潤配慮期間が設けられた背景については、確認した限りでは、国会答弁等はされていない。】
→「オレたちのせいじゃないよ、議員がどさくさ紛れにやったんだろ。」

ページ番号7 【【運転開始設備のIRR水準】】
→「10kW以上 50kW未満(n=2,699)」のグラフと他の容量のグラフを比較すると、低圧は32円の設備はかなりすでに稼働していることがわかります。高圧32円がこれから稼働するのか、実は断念(網羅からないからやめたというものも含む)が多いのかはまだわかりませんが。

ページ番号8〜11【パネル対パワーコンディショナーの容量の比率】
→いわゆる「過積載」というやつです。【容量当たりの発電量を最大化するため、パワーコンディショナーの容量よりも大きい容量のパネルを設置する事例が増加している】【平成26年では、パネル対パワーコンディショナーの容量の比率が、全体では、106.1%、1,000kW以上では、110.5%となっている。】だそうですが、案外みなさん控えめです。弊社としては、パワコンメーカーさんが怒らないに範囲で(パワコンの入力範囲の仕様は守りつつ)、販売・施工業者さんにはゴリ押しをせず、適切な過積載(←変な日本語)をおすすめします。

ページ番号12〜13【効率的に事業を行う者の費用水準】
→【1,000kW以上の案件についてシステム費用が低い方から25%毎に分析を行ったところ、上から50%(中央値)では、29.0万円/kWに対し、上から25%では、25.7万円/kWとなった。】【中には、非常にコストが低いものの、品質や管理の面で課題のある案件も存在すると考えられる。】ということで、26円(?)時代は今後は「25万円/kW」で、「品質や管理の面で課題」のない案件を目指さないといけない感じです。

ともかく、26になると、32と比較して売上2割減、そこで経費も2割減できれば利益率は維持できるわけでありますが、利益率の維持も結構厳しくなります。利益「額」であればもっと厳しい結論になるわけで、それでも退場しない人は「利益率」は小さくても規模を拡大して効率的になんとか利益「額」を確保する、そういう方向になってきそうです。先立つモノさえなんとかなれば弊社は退場しない組として、ひっそりとがんばりたいと思います。

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「ねぎソーラー」(パネル 37.2kW・パワコン 29.7 kW)の発電量(TIGO EnergyによるDC側発電量(パネル発電量合計値))は、1/28 123 kWh でした。

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posted by fppv (りょん)@rokutech at 00:30| Comment(0) | 50kW未満太陽光発電所計画
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