2014年10月29日

冗談ではないと思いますです、ええ。

今度は日経ビジネスオンラインの記事であります。タイトルからあっち側だなとお気づきの方、著者の方の経歴を見るまでもなくあっち側だなとお気づきの方もそうでない方も、「色を付け」たり「イメージで」議論をしてはいけません。だめですよ、ゼッタイ。

あなたは払えますか? 再エネ賦課金2.7兆円 1人2.3万円×20年、これは冗談ではない
http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20141024/272988/?P=1

【政府が先日示した試算(注1)によれば、今年6月末までに認定を受けた再生可能エネルギー発電設備がすべて運転を開始した場合、単年度の国民負担が2兆7000億円を超えるというのだ。】【2兆7000億円を国民の数(1億2000万人)で割ると、なんと約2万3000円にもなるのだ。赤ちゃんからお年寄りまで含めて、1人1年間に2万3000万円である。これが20年間続くとなるとさすがにげんなりする。】

 → いやはや、これは大変な金額であります。4人家族なら年間9万円以上、あ、昨今は、もっと「世帯」が小さくなっているということとで、2人家族だとしても年間46,000円です。たぶんあり得ないこととはいえ「再生可能エネルギー発電設備がすべて運転を開始した場合」もいちおう想定して物事を考えるということは一応必要なことであります。たぶんそんなことはないとは思いますが、そうはいっても「ない」と断言できない限りは可能性としては試算は必要でしょう。可能性としてはですけれども。これを記事の見出しにして煽るのは東スポ(日付とテレビ欄以外は全部ウソ)くらいでお願いしたい気もいたします。せめて「冗談ではないかも」でお願いします。

【諸外国に比べて買い取り単価が非常に高い。】

 → 私も同感です。いやほんと、「楽に儲かることならなんでもしますよ、企業ですから。文句ありますか?」的な会社も相当参入されたようです。相当に儲かるからこうなったわけで、買取単価が高すぎたというのは事実かと思います。

【買い取り価格は、調達価格等算定委員会の意見を反映して経済産業大臣が決定することになっているが、再エネ事業者へのヒアリング、すなわち「言い値」で決められていると言っても過言ではない。究極の「総括原価主義」なのである。】

 → 太陽光の最初の42円/kWhはソンさん一味の言い値でした。東電の元「中の人」に究極の「総括原価主義」と言われると、味わいが深いです。

【枠取りのような行為も見られるとして、経済産業省は土地も設備も確保していない事業者の認定を取り消す措置に出たが、設備認定が書類申請によってなされる制度そのものは改正されていない。適用される買い取り単価が定まっていないと、再エネ事業者の資金調達がしづらいのは確かだが、枠取りによって「悪貨が良貨を駆逐する」事態になっていることもまた事実だ。】

 → 全くです。「悪貨」がやっている「枠取り」にご退場いただければ、「良貨」が真っ当に参入できるわけです。いや、もっとも、本当に「良貨」なのかはだれがどう判断するのかという問題はあるわけですが。

【これほどの負担になることが明らかになり、報道は「政府の制度設計の甘さだ」と批判の大合唱だ。しかしこんなFITにしたのは誰か。確かに法律の文言に、この法律施行後3年間は買い取り価格を決めるにあたり「再エネ事業者が受けるべき利潤に特に配慮する」とまで書かれているのは異様であるが、そうした文言を入れさせたのは誰か。】【所管官庁である経済産業省の責任にするのは簡単だが、当時政権与党だった民主党はもちろん、自民党、公明党といった当時の野党もこぞって再エネ推進の姿勢を打ち出した。マスコミも有識者と言われる方々も、「再エネは善。その善を応援するのは当然」と、再エネ事業者に有利にすべきとは主張すれど、消費者負担を考えるべきといった声はほとんど皆無だった。当時の世論は原発を主とする従来型電源への嫌悪感と再エネへの好感一色になっていたから致し方なかったのかもしれないが、いまになって自分には全く責任がないような顔をするのは無責任というものだろう。】

 → 「自分には全く責任がないような顔」を堂々としているというのは困ったものです。どの筋の方でしょうか。ぜひ、だれかまとめサイトお願いします。

【日本がこのFITを導入したのは2012年7月。その半年前の2月には、ドイツ環境省がFITの大幅見直しを発表している。冷静に先例を見て議論すれば現在のような事態は避けられたはずだ。】

 → 全く同感であります。まあもっとも、古いデータを使って言い値を作ってゴリゴリとソンさんとカンさんが云々というのは「先例を見て議論」以前の、価格の算定している人たちはナニやってるんですか的な問題です。

【再エネも発電方法の1つに過ぎないのだから、あくまで経済性、環境性、エネルギー安全保障・安定供給というエネルギー基本の「3E」の中で考えなければならない。エネルギーに善悪といった色を付け、イメージで議論することから我々日本人はいい加減に脱却せねばならない。そのつけは結局自分に回ってくるのだから。】

 → 特定のエネルギーにイメージだけで「悪」という色をつけてはいけないというご主張、まったくもって正論であります。ぜひとも、コストからリスクまで、税金に混ぜ込んだりお上におねだりしたり将来世代に付け回したり、外に飛んでいったものを「無生物」だから「オラはシラネ」と言ったりすることなく、経済性、環境性の評価をお願いしたいものです。ところで、「エネルギー安全保障・安定供給」についても「準国産」とやらについてぜひ奥深く議論をお願いいたします。(他人任せ)

ところで、家計への負担については過去にこんな記事もあって、一般家庭で935円/月なんて数字がいろんな記事にも出ておりました。

再生エネ家計負担、月935円に 経産省試算 優遇見直し必至
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO77741640Q4A930C1MM0000/

【経済産業省は30日、再生可能エネルギーの導入がこのまま続くと、一般家庭の1カ月あたりの負担がいまの225円から935円へ4倍強になるとの試算を示した。】とありますが、ここから計算すると、1年間の負担は12,000円ほどということになります。

「政府が先日示した試算」の1人年間2.3万円と、「経済産業省が示した試算」の1世帯1か月935円(世帯で年間1.2万円弱)とで、なんでまあ、こんなに数字がちがうのかはさっぱりよくわかりません(棒読み)。おそらくどちらかの著者の何かしらの意図の違いでしょうか。同じ資料( http://www.meti.go.jp/committee/sougouenergy/shoene_shinene/shin_ene/pdf/004_08_00.pdf のページ番号「5」のページ) の中の、2.7兆円の2行下に935円という数字がありますが、きっとすでに報道等でも目につく数字でもある「電気の使用量が300kWh/月の場合の月間負担額月935円」は見なかったことにして、「2.7兆円」を使いたい何かがあったのでしょう。何かはよくわかりません。

これはきっと、数字を大きくしてエネルギー問題を真剣に考えましょうという著者の方のメッセージかもしれません。それであればぜひ、原子力発電のあんなコストとか、こんなコストとか、税金に紛れ込んでいたり、電力料金にすでに紛れ込んでいたり、将来世代に付け回しているコストも、俺たち死んだ後だかららどうでもいいやということで計算していないコストも、しっかり含めて、原子力発電の本当の電気代がいくらかという計算もお願いしたいと思います。あ、もちろん数字はできるだけ大きい方で真剣に検討をお願いいたします。


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