2014年10月12日

独立型太陽光発電システムで本気で自宅の電気を賄ってみる妄想

すでに実践をされている方も少なくないので「妄想」と書くのは大変失礼ではあるのですが、ここでは、いわゆる東京電力のいうところ(http://www.tepco.co.jp/e-rates/individual/kaitei2012/naiyou/index-j.html )の標準家庭(従量電灯B・30A・290kWh/月・7.548円/月)の電気を賄うための独立型太陽光発電システムを妄想してみます。

話を簡単にするために、季節変動は一切気にせずになんでも「年平均」を前提に検討をしてみます。

まず、必要な発電量と、そのための太陽電池モジュール(パネル)の量を計算してみます。消費電力量は290kWh/月ですから、約10kWh/日の消費電力量です。1kWのパネルが、1日に3.5kWh発電してくれるとすると(いわゆる「日射量」ですね)、単純計算では3kWほどのパネルが必要と計算できます。実際には、さまざまなロスが生じますから、4.5kWは必要でしょう。

次にバッテリーの容量です。3日ほどは日が照らない日が連続するかもしれません。3日分くらいの電気、つまり30kWhは貯められたほうがよいでしょう。比較的安価な12Vバッテリーであれば、100Ah程度のもの(重さ30kg)を使っても20個必要と計算できます。ただし、これでは3日連続で日が照らないとバッテリーがすっからかんになってしまいます(この状態を放電深度100%といいます)。このような使い方をすると、バッテリーの寿命が極端に短くなってしまいます。独立型の太陽光発電システムで使用される「ディープサイクルバッテリー」の場合、放電深度は50%くらいになるように設計をしますので、12V-100Ahのバッテリーであれば40個必要と計算できます。

これだけの数を直列・並列につなぐのはいろいろと技術的にも現実的ではないので、このような大容量の蓄電をする場合には12Vではなく、2Vのバッテリーを使用します。2V-2,000Ahのバッテリーを12個という構成でしょうか。

と、いうことで、お値段を計算してみます。

●パネル
ミキタニ市場内の某L社さんのところで、190Wのパネルが21,600円(消費税込み)で売られています。4.5kWとなると、24枚必要です。50万円ちょいです。
190Wソーラーパネル(太陽光パネル)今話題の太陽光パネルで自家発電を実現!

●バッテリー
2V-2,000AhのMSE型の長寿命タイプ(15年間)バッテリーのお値段は1個47万円だそうです。
FVL-2000【古河電池】制御弁式据置鉛蓄電池(バッテリー) 2V 2000Ah

・・・、パネル24枚、バッテリー12個の合計だけで630万円ほどかかりそうです。1か月7,548円で割ると、これだけでもモトをとるのになんと70年ほどかかる計算です。この他に、チャージコントローラーやインバーターなど必要なものがいろいろありますし、これだけのバッテリーを置くとなると消防法上の届出義務も発生します。そもそも、バッテリーは1個143kgもあります。12個で約1.8トン、置き場所を探すだけでも大変です。

実際に「独立型太陽光発電システムで本気で自宅の電気を賄ってみる」つもりであれば、まず、ライフスタイルの見直しを行って、必要電力量を絞って、太陽光発電システムの規模の縮小をして、手の届くお値段に収まる範囲にする必要があるでしょう。(12V-100Ahバッテリーで直列・並列が組んでも問題がない程度の規模ま小さくできれば、ちょっと現実的になってくるかもしれません。)

(注)
記事では「年平均」を前提としています。夏には空調需要が大きく電気が足りない、冬には発電量が足りないといった状況も想定されますので、実際にはこれらも踏まえて、パネル容量、バッテリー容量、パネルの方位角と傾斜角を検討する必要があります。


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